急激に進む高齢化により、介護人材の不足は今後ますます深刻化することが予測されています。
厚生労働省の発表によると、2026年度には約28万人、2040年度には約57万人の介護人材が不足すると言われています。
介護分野の深刻な人材不足に対応するために、2019年4月に新設された在留資格「特定技能」の需要が高まっています。さらに2025年4月には条件付きで訪問介護が加わり、ますます注目を集めています。
この記事では訪問介護で特定技能外国人を受け入れることができる要件についてお届けします。
特定技能「介護」人材受入れのメリット
✔ 人員配置基準に就労と同時に算定することが可能
✔ 夜勤勤務も可能
✔ 若い世代が集まりやすい
特定技能外国人の受け入れ事業所の条件
介護分野の1号特定技能外国人を受け入れるには、事業所が以下の対象施設に該当する必要があります。

但し、介護保険法上の特定施設入居者生活介護の指定を受けていない有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅においては、引き続き、特定技能外国人の従事は認められていません。
また、特定施設入居者生活介護の指定を受けていても、外部サービス利用型は認められておりませんのでご注意下さい。
訪問系サービスで受入れる場合の事業所の条件
訪問系サービスで一号特定技能外国人を従事させるには、事業所が対象施設に該当することに加え、以下の条件をすべて満たす必要があります。
① 一号特定技能外国人を受け入れる事業所が5つの要件を遵守
② 実務経験等を有する一号特定技能外国人のみを従事させる
③ 一号特定技能外国人を訪問系サービス業務に従事させることについて利用者等に対する説明を行う。
ここからは3つの条件について、ひとつずつ解説していきます。
①受け入れる事業所が遵守すべき5つの要件とは?
1) 研修の実施
一号特定技能外国人に対し、訪問系サービスの介護等の業務の基本事項、生活支援技術、利用者家族・近隣とのコミュニケーション、日本の生活様式、 緊急時の対応を取得させる研修を行います。
2) 一定期間の同行訪問等必要なOJTの実施
一号特定技能外国人が一人で問題なく訪問介護業務ができるようになるまでの期間、サービス提供責任者等が同行する等のOJTを行います。
3) 一号特定技能外国人への丁寧な説明・意向確認、キャリアアップ計画の策定
訪問系サービスの具体的な業務内容に関して、一号特定技能外国人に丁寧に説明を行い、本人の意向を確認しつつ、将来におけるキャリアパスの構築に向けたキャリアアップ計画を作成します。
4) ハラスメント対策の実施
一号特定技能外国人が訪問系サービスの介護の現場において利用者・家族等により受けるハラスメントを防止するため、相談窓口を設置するなど必要な措置を講じます。
5)現場で不測の事態が発生した場合等に対応するためのICTの活用を含めた環境整備
一号特定技能外国人が訪問系サービスを提供する介護の現場において、不測の事態が発生した場合に適切な対応を行うことができるよう、介護ソフトやタブレット端末の活用による記録業務 の支援、コミュニケーションアプリの導入等のICTを活用するなどして緊急時に備えた環境整備を行います。
②訪問系サービスに従事できる特定技能外国人の条件
介護職員初任者研修課程等を修了かつ介護事業所等での実務経験が原則1年以上であることが必要です。
例外的に、実務経験が1年未満の外国人を訪問系サービスに従事させる際には、日本語能力がN2相当以上かつ 、 同行訪問について利用者ごとに行うこととし、回数と期間について次の条件が課されます。
| サービス提供の回数 | 同行訪問の期間 |
| 週1回 | 半年 ただし、利用者・家族の同意が得られる場合には、同行訪問を3ヶ月行った上で、サービス提供時に見守りカメ ラを活用するなどICTを用いて常に事業所とやりとりができるようにすることで対応することも可能とする といった措置を受入事業所に求める。 |
| 週2回 | 3か月 |
| 週3回以上 | 2か月 ※2か月未満に短縮することは認められない。 |
③ 利用者等への説明の方法
受入事業者は利用者やその家族に対して事前に丁寧な説明を行う必要があります。
具体的には、利用者やその家族に対し、以下の点などについて当該利用者又はその家族に書面を交付して説明し署名を求めます。
✔ 外国人介護人材が訪問する場合があること
✔ 訪問する外国人の実務経験等について
✔ ICT機器を使用しながら業務を行う場合があること
✔ 外国人介護人材の業務従事にあたって不安なことがある場合の事業所連絡先
まとめ
今回は訪問介護での特定技能外国人受け入れの要件についてお届けしました。この要件を満たすことができれば、協議会への入会にすすむことができます。
次の記事では具体的な手続きの流れについて解説していきます。
