技能実習生が実習を開始するまでには多くのステップがあります。
1号技能実習生は、入国後、即働くことはできません。
今回の記事では、技能実習生が入国後受講する「法的保護講習」(入国後講習)について解説いたします。
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技能実習生受け入れまでの流れ
技能実習生を受け入れるまでには大きく分けて次の段階があります。
- 外国人技能実習機構(OTIT)へ「技能実習計画」の申請⇒認定
- 雇用契約の締結
- 出入国在留管理局へ「在留資格認定証明書」の交付申請⇒許可
- 在外公館(大使館、領事館等)で査証発給申請
- 日本入国
- 「入国後講習」の実施
- 技能実習開始
技能実習生は入国後すぐに実習を開始することはできず、入国後一定の期間、6.「入国後講習」を受講することが義務づけられています。
入国後講習の科目
講習すべき科目は、次の4科目です。
- 日本語
- 日本での生活一般に関する知識
- 出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知ったときの対応その他技能実習生の法的保護に必要な情報(法的保護講習)
- 1.~3.までのほか、本邦での円滑な技能等の習得に資する知識
団体監理型技能実習の場合は、この入国後講習(1.~4.)の受講が全て終わるまで、受入れ企業は技能実習生を業務に従事させることはできません。
企業単独型技能実習の場合は、③法的保護講習が終わるまで、技能実習生を業務に従事させることはできません。
入国後講習の実施時間
入国後講習の総時間数は、技能実習1号での活動予定時間全体の「6分の1以上」とされていますが、上記受講科目の1.2.4について、技能実習生が入国前6か月以内に、
監理団体が日本国外で実施する講習、または外国の公的機関や教育機関が実施する外部講習で、
1か月以上の期間かつ160時間以上の講習を受けた場合
「12分の1以上」に短縮できます。
また、後述しますが③法的保護講習については8時間実施することが必要とされています。
入国後講習の実施方法
入国後講習は座学(見学を含む。)により実施することが義務付けられているため、工場の生産ラインなどの施設における機械操作教育のような実技により実施することは認められません。
また、入国後講習は必ずしも対面行わなければならないということはなく、オンラインでの実施も可能です。
法的保護講習の内容と実施時間
入国後講習の科目のうち、
③「出入国又は労働に関する法令の規定に違反していることを知ったときの対応その他技能実習生の法的保護に必要な情報」を学ぶために行われるのが「法的保護講習」です。
法的保護講習では、次の科目を各2時間ずつ合計8時間実施します。
- 技能実習法令
- 入管法令
- 労働関係法令
- そのほか法的保護に必要な情報
具体的には各科目には以下の事項等が講義内容に含まれていなければなりません。
・ 技能実習法令、入管法令、労働関係法令に関する知識
・ 実習実施者や監理団体等が技能実習法令等の規定に違反していることを知ったときの対応方法(申告・相談)
・ 労働基準関係法令違反の申告
・相談先である労働基準監督署等の行政機関へ の連絡方法(※申告による不利益取扱いの禁止に係る事項を含む)
・ 賃金未払に関する立替払制度や休業補償制度、労働安全衛生や労働契約に関する知識
・ 社会保険に関する事項(加入と保険料納付の義務、社会保険の種類と給付、社会保険の対象となる従業員、社会保険料の額、厚生年金又は国民年金の脱退 一時金の請求手続き
・ 労働保険(労災保険及び雇用保険)に関する事項
・ 所得税及び住民税に関する事項
・ 男女雇用機会均等法で定める婚姻、妊娠、出産等を理由とする解雇その他不利 益な取扱いの禁止
・ 労働基準法に定める妊娠・出産した場合の休業制度(産前・産後休業)や支援制 度(健康保険の出産手当金や出産育児一時金)、育児
・介護休業法に定める育 児休業
・「転籍を認め得るやむを得ない事情」に関する知識、技能実習生が実習先変 更希望の申出を行う方法、「実習先変更希望の申出書」(参考様式第 1-44 号)を監理団体又は実習実施者に提出した後の各手続に関する知識
・ その他、入管法の手続 ・ 外国人技能実習機構や監理団体の相談窓口
(技能実習制度運用要領より)
法的保護講習の講師の要件
※ 「法的保護に必要な情報」における「専門的な知識を有する者」とは、技能実習法令、入管法令、労働関係法令等技能実習生の法的保護に必要な情報について十分な知識を有すると認められる者となります。
※ 企業単独型技能実習と異なり、団体監理型技能実習を行わせる場合においては、「技能実習生の法的保護に必要な情報」に係る講義をより適切に実施する観 点から、申請者(実習実施者)又は監理団体の職員以外で技能実習法令、入管 法令、労働関係法令等技能実習生の法的保護に必要な情報について十分な知 識を有する外部講師が当該講義を行うこととされています。(技能実習制度運用要領より)
法的保護講習は「専門的な知識を有する者」が講義を行うこととされています。
その資格を有する者の一つとして行政書士が該当します。法的保護講習の科目の中でも入管法はとても複雑です。
技能実習生に分かりやすく理解してもらうには外国人の在留手続きの専門家である「申請取次行政書士」が、その役割にふさわしいでしょう。
まとめ
技能実習生のほとんどが初めて日本に入国し日本で生活することになります。
そのため、実習を始める前に行う入国後講習は、日本での生活で起こりうるトラブルを未然に防ぎ、充実したものとする上で非常に大切な役割を持ちます。
また2027年4月1日から施行される「育成就労」制度にも同様に入国後講習が義務付けられています。
ウイング行政書士事務所は、人材会社・登録支援機関で外国人受け入れの豊富な経験があり、入管業務を専門とする「申請取次行政書士」である代表行政書士が法的保護講習をご提供します。お気軽にご相談ください。
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